長岡赤十字病院脳神経外科

 Department of  
  Neurosurgery,

 Japanese Red Cross
   Nagaoka Hospital

 

〒940-2085

 新潟県長岡市千秋

  2丁目297番地1

 2-297-1 Senshu, 
  Nagaoka City, 
   Niigata 940-2085,     Japan.

 

 TEL 0258-28-3600

 FAX 0258-28-9000


片側顔面痙攣の治療

 当院でも治療件数の多い片側顔面痙攣に関してご紹介します.片側顔面痙攣では,左右どちらかの顔面のピクツキから始まり,進行して来ると一日中持続し,症状の強い時には完全に眼が開かなくなることもあります.

 

 この疾患は,神経血管圧迫症候群と呼ばれる病態の一つで,他に代表的な疾患としては三叉神経痛舌咽神経痛があります.いずれも担当神経(電線のような役目)を頭蓋内の正常な血管がたまたま強く圧迫し,その神経が勝手に興奮状態となってしまうことに原因があります.

 手術ではこの神経血管圧迫部位を解除することで症状の根治を狙います.近年はボツリヌスという注射薬である程度症状が軽減できますので,患者さんの満足度に応じて治療を使い分けますが,ボツリヌス治療は根治治療ではなく繰り返しの注射が必要であることから,年齢の若い方で症状が進行して来ると,やはり手術治療を希望される方が多くなります.また本疾患とは異なる類似疾患もいくつかあり,治療にあたって確実な診断が重要となります.

 本症状にて苦しんでおられる方は,是非外来にてご相談下さい.

 

顔面痙攣の一例:顔面神経の根元で血管が圧迫しています.
顔面痙攣の一例:顔面神経の根元で血管が圧迫しています.
  • 顔面痙攣の手術治療は,診断が重要であることと,またその手術治療においては熟練した解剖の知識や患者さん個々での違いを確実に把握することが重要です.
  • 当施設では,患者さん個々のMRIやCT画像を加工した3D画像を駆使し,手術に役立てております.
  • 顔面痙攣の顔面筋電図では,異常筋反応(AMR)という特徴的な反応が知られています.これを手術中にモニターすることで治療がより確実となりますが,技術的な点で行われていない施設が多いのが実情です.当施設では確立された方法で全症例に行っております.
  • 本手術で最も注意すべき点として,聴覚神経の障害が挙げられます.これを避けるために聴性脳幹反応(ABR)の術中モニタリングは必須です.これもAMRとともに全症例で行っております.

当科で行った129例の成績です.

痙攣症状が長期に渡って完全に消失したExcellentの評価は94%です.再発例 Reccurence は5%程度にあります.